50代になると、毎年誕生月に届く**「ねんきん定期便」**が気になり始めます。
「この金額なら老後は何とかなるかな」
そう思って安心してしまう人も多いのではないでしょうか。
しかし調べてみると、ねんきん定期便に書かれている金額は、実際に受け取る手取り額ではありません。
年金からは社会保険料や税金などが天引きされるため、実際の受取額はもう少し少なくなります。
今回は、50代のうちに知っておきたい**「ねんきん定期便の見方」と「年金から天引きされるお金」**を分かりやすく紹介します。
まずは「ねんきん定期便」を確認しよう
50歳以上になると、毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」には、60歳まで現在と同じ条件で働いた場合の年金見込額が記載されています。
届いたら、まず次の2つを確認しましょう。
① 年金加入期間
「受給資格期間」が**120か月(10年以上)**あるかを確認します。
老齢年金を受け取るには、原則として10年以上年金保険料を納めていることが条件です。
ほとんどの会社員や公務員は問題ありませんが、学生時代の未納期間などがある人は、一度確認しておくと安心です。
② 老齢年金の見込額
ここが一番気になるところです。
50歳以上のねんきん定期便には、
「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」を合わせた年間の見込額
が表示されています。
ただし、この金額には注意点があります。
ねんきん定期便の金額は「手取り」ではない
ねんきん定期便に書かれている金額は、
額面(支給予定額)
です。
実際には、ここからさまざまな費用が差し引かれます。
つまり、
見込額=銀行口座に振り込まれる金額
ではありません。
年金から天引きされる主なもの
年金受給後には、主に次の費用が差し引かれます。
| 天引きされるもの | 内容 |
|---|---|
| 介護保険料 | 65歳以上が対象 |
| 健康保険料 | 国民健康保険または後期高齢者医療保険 |
| 住民税 | 所得に応じて課税 |
| 所得税 | 一定以上の所得がある場合 |
それぞれ見ていきましょう。
① 介護保険料
65歳になると、介護保険の第1号被保険者になります。
年間18万円以上の年金を受給している人は、
介護保険料が年金から自動的に天引きされます。
② 健康保険料
65〜74歳で会社を退職している人は、国民健康保険料を支払います。
75歳以上になると、
後期高齢者医療制度
へ移行し、その保険料が天引きされます。
こちらも、一定額以上の年金を受け取っている人は年金から差し引かれます。
③ 住民税
年金生活になっても、
一定以上の所得がある人は住民税を支払います。
所得や扶養状況によって金額は異なりますが、
「年金だから税金はかからない」
というわけではありません。
④ 所得税
公的年金にも所得税がかかる場合があります。
ただし、
公的年金等控除
があるため、多くの人は税負担が軽くなる仕組みになっています。
それでも、
年金額や扶養状況によっては所得税が差し引かれるケースがあります。
実際の手取りはどれくらい?
例えば、
年金見込額が年間200万円だった場合でも、
社会保険料や税金を差し引くと、
実際の手取りはそれより少なくなります。
差し引かれる金額は、
- お住まいの自治体
- 年齢
- 配偶者の有無
- 所得
- 保険料
などによって異なるため、一律には計算できません。
だからこそ、
「ねんきん定期便の金額がそのまま振り込まれる」と思わないことが大切です。
青さんのひとこと
私も50代になってから、ねんきん定期便をじっくり見るようになりました。
最初は金額だけを見て安心していましたが、
「これは手取りではない」
と知ったときは少し驚きました。
だからこそ、
今のうちに老後の生活費を考え、
不足しそうな分は新NISAなどを活用した資産形成で補っていくことが大切だと感じています。
ねんきん定期便は、
「老後のお金を考えるスタートライン」
として活用してみてください。
まとめ
- 50歳以上のねんきん定期便には年金見込額が記載されている
- まず「加入期間」と「見込額」を確認する
- 見込額は額面であり、手取りではない
- 年金からは介護保険料・健康保険料・住民税・所得税などが天引きされる
- 老後資金を考える第一歩として、ねんきん定期便を毎年確認する習慣をつけよう
出典
- 日本年金機構「ねんきん定期便の様式(令和8年度送付分)」
- 日本年金機構「ねんきん定期便の見方ガイド」
- 国税庁「公的年金等の課税関係」
