配当を受け取りながら資産形成できる人気ETF
これまでのシリーズでは、資産の成長を重視したETFをご紹介してきました。
- VTI(米国市場全体)
- VT(全世界株式)
- VOO(S&P500)
- QQQ(NASDAQ100)
どれも長期投資に人気がありますが、共通しているのは「値上がり益(キャピタルゲイン)」を重視するETFだということです。
一方で、
「定期的に配当金も受け取りたい。」
そんな考え方の投資家も少なくありません。
そこで今回は、世界中で人気の高配当ETF VYM をご紹介します。
VYMとは?
VYMの正式名称は Vanguard High Dividend Yield ETF。
米国の運用会社バンガードが運用するETFです。
名前のとおり、比較的配当利回りの高い米国企業へ幅広く投資します。
ただし、「配当利回りが高い会社だけ」を集めたETFではありません。
財務基盤が比較的しっかりした大型企業を中心に構成されていることも特徴です。
VYMの基本データ(2026年7月時点)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ティッカー | VYM |
| 正式名称 | Vanguard High Dividend Yield ETF |
| 運用会社 | バンガード |
| 設定日 | 2006年11月10日 |
| ベンチマーク | FTSE High Dividend Yield Index |
| 経費率 | 年0.06% |
| 保有銘柄数 | 約530社 |
| 分配金 | 年4回 |
| 分配利回り | 約2.7%(変動あり) |
| ETF純資産総額 | 約800億ドル |
※数値は変動します。
「高配当ETF」は誤解されやすい
「高配当ETF」と聞くと、
「配当がたくさんもらえるからお得」
と思われがちです。
しかし、配当金は会社が利益の一部を株主へ支払っているだけです。
配当金を受け取ったから資産が増えるわけではなく、配当落ちによって株価が下がることもあります。
つまり、
配当金は”ボーナス”ではなく、資産の一部を受け取るイメージです。
この点は、高配当ETFを選ぶ前に知っておきたいポイントです。
VYMをすすめる5つの理由
① 配当利回りが市場平均より高い
VYMは、市場平均より高い配当利回りを目指すETFです。
配当金を受け取りながら運用したい人に人気があります。
② 約530社に分散投資
金融、ヘルスケア、生活必需品、エネルギーなど、
さまざまな業種へ分散しています。
特定の企業に依存しにくいことも魅力です。
③ 大型優良企業が中心
代表的な組入銘柄には、
- Broadcom
- JPMorgan Chase
- Exxon Mobil
- Procter & Gamble
- Johnson & Johnson
などがあります。
比較的成熟した企業が多いことも特徴です。
④ 経費率は年0.06%
100万円投資した場合、
年間コストの目安は約600円です。
高配当ETFとしては非常に低コストです。
⑤ 配当だけでなく値上がりも期待できる
VYMは配当だけを目的としたETFではありません。
長期では株価の成長も期待できます。
「配当も欲しいし、資産も増やしたい」
という人に向いています。
VYMとVOOの違い
| 項目 | VYM | VOO |
|---|---|---|
| 投資対象 | 高配当株 | S&P500 |
| 保有銘柄数 | 約530社 | 約500社 |
| 分配利回り | 約2.7% | 約1.2%前後 |
| 成長性 | やや控えめ | 高い |
| 値動き | 比較的穏やか | やや大きい |
VYMとSCHDの違い
ここは次回記事への導線にもなります。
| 項目 | VYM | SCHD |
|---|---|---|
| 重視する点 | 高配当 | 配当成長 |
| 保有銘柄数 | 約530社 | 約100社 |
| 分散性 | 高い | やや集中 |
| 経費率 | 0.06% | 0.06% |
VYMのメリット
- 配当利回りが比較的高い
- 約530社へ分散
- 経費率が低い
- 大型優良企業中心
- 値動きが比較的穏やか
VYMのデメリット
- 配当金には税金がかかる
- 成長性ではQQQやVOOに劣る時期もある
- 配当利回りは変動する
- 分配金を受け取ると複利効果は弱くなる
VYMはどんな人に向いている?
- 配当金を受け取りたい人
- 老後の収入源も考えたい人
- 値動きを少し抑えたい人
- 長期投資を続けたい人
青さん評価
| 評価項目 | 青さん評価 | 理由 |
|---|---|---|
| 初心者向け | ★★★★★ | 分かりやすい大型優良企業が中心 |
| 分散性 | ★★★★★ | 約530社へ投資 |
| 成長期待 | ★★★★☆ | 値上がりも期待できる |
| 配当 | ★★★★★ | 市場平均より高い配当利回り |
| 低コスト | ★★★★★ | 経費率0.06% |
| 家族へのおすすめ度 | ★★★★★ | 配当も資産形成も両立しやすい |
青さんなら家族や友人にすすめる?
もし家族や友人から、
「配当金も楽しみながら資産形成したい」
と相談されたら、私はVYMを有力候補として紹介します。
ただし、「配当利回りが高いから」という理由だけで選ぶことはおすすめしません。
大切なのは、配当だけでなく、企業の成長や長期的な資産形成も考えることです。
私は、資産形成の土台にはVTIやVOOのような成長型ETFを置き、その上で配当金を重視したい部分にVYMを組み合わせるという考え方も一つの方法だと思っています。
最後に
この記事では、私自身が調べて納得し、「家族や友人に紹介するなら」という視点でVYMをご紹介しました。
もちろん、VYMがすべての人にとって最適なETFというわけではありません。
投資の目的や年齢、資産状況、配当金に対する考え方によって、選ぶ商品は変わります。
大切なのは、
- 自分は何のために投資をするのか
- 配当金を受け取りたいのか、それとも資産の成長を重視するのか
- 長く続けられる投資なのか
を考えながら、自分に合った商品を選ぶことです。
私は、「続けられる投資」が資産形成では最も重要だと考えています。
この記事が、あなたに合ったETF選びの参考になればうれしいです。
まとめ
VYMは、配当利回りだけでなく、低コスト・分散性・大型優良企業への投資という魅力を兼ね備えた人気ETFです。
「配当を受け取りながら資産形成したい」という方にとって、有力な選択肢の一つと言えるでしょう。
次回予告
次回は、VYMとよく比較される人気ETF SCHD をご紹介します。
「高配当ETF」と「配当成長ETF」の違いや、どちらが家族や友人に向いているのかを、分かりやすく比較していきます。
※本記事は、私自身が調べた内容や考え方をまとめたものであり、特定の金融商品の購入や売却を推奨するものではありません。
※掲載している情報は記事執筆時点のものです。制度や手数料、経費率、組入銘柄などは変更される場合がありますので、最新の情報は運用会社や証券会社の公式サイトでご確認ください。
※投資には元本割れを含む価格変動リスクがあります。また、過去の運用実績は将来の運用成果を保証するものではありません。
※最終的な投資判断は、ご自身の目的やリスク許容度を踏まえ、ご自身の責任でお願いいたします。
