青さんの「投資の考え方シリーズ」⑨ 私が個別株投資をやめた理由

約80%下落の失敗から学んだこと

目次

はじめに

投資で成功した話は、よく見かけます。

「この株で資産が2倍になった」

「テンバガーを見つけた」

そんな話を聞くと、

「自分も個別株で大きく増やせるかもしれない」

と思いますよね。

私もそうでした。

実は私は以前、ある個別株に集中投資をしていました。

自分なりに調べて、

「この会社はきっと伸びる」

そう信じていたのです。

ところが、コロナショックが起こり、株価は大きく下落。

最終的には、私が買った価格から約80%も下落しました。

そして私は、怖くなって損切りしました。

今振り返ると、この経験は私の投資人生で最も大きな失敗の一つです。

しかし同時に、

今の私の投資の考え方をつくった、大切な経験でもあります。

今回は、なぜ私が個別株投資をやめ、インデックス投資を中心にするようになったのか。

その理由を正直にお話ししたいと思います。

なぜ私は個別株を買ったのか?

理由は単純です。

大きく儲けたかったからです。

投資を始めた頃の私は、

「できるだけ早く資産を増やしたい」

という気持ちが強くありました。

オルカンやS&P500のようなインデックス投資では、少し物足りなく感じていたのかもしれません。

個別株なら、会社が大きく成長すれば、株価が2倍、3倍になる可能性もあります。

実際、そんな成功例をネットや投資本で何度も目にしました。

「自分にもできるかもしれない」

そう思ったのです。

「この会社なら大丈夫」と思っていた

私は、何も考えずに買ったわけではありません。

自分なりに会社のことを調べました。

将来性もある。

これから伸びる分野だ。

株価もさらに上がるかもしれない。

そう考えていました。

そして、いつの間にか、

「この会社は大丈夫」

という確信に近いものを持つようになっていました。

今思えば、ここに一つの落とし穴がありました。

自分が買った会社だからこそ、良い情報ばかりを集め、悪い情報を軽く見てしまっていたのかもしれません。

投資の世界では、これを確証バイアスと呼ぶことがあります。

自分の考えを正しいと思わせてくれる情報ばかりに目が向いてしまう心理です。

当時の私にも、そうした部分があったのだと思います。

そして、コロナショックがやってきた

2020年、新型コロナウイルスの感染拡大によって、世界の株式市場は大きく混乱しました。

私が保有していた個別株も、大きく下落しました。

最初は、

「そのうち戻るだろう」

と思っていました。

しかし、下落は止まりません。

10%。

20%。

30%。

さらに下がっていきます。

そして最終的には、私が買った価格から約80%下落しました。

100万円なら、約20万円です。

500万円なら、約100万円です。

数字にすると、その大きさがよく分かります。

毎日、証券口座を見るたびに資産が減っていく。

あの時の不安は、今でも覚えています。

約80%下落すると、元に戻るには400%上昇が必要

ここで、ぜひ知っておきたい数字があります。

株価が50%下落した場合、元の価格に戻るには100%上昇すれば戻ります。

しかし、80%下落すると話は違います。

100万円が20万円になった場合、元の100万円に戻るには、20万円から80万円増えなければなりません。

つまり、400%の上昇が必要です。

80%下落というのは、それほど大きなダメージなのです。

この経験から私は、

大きく増やすことより、大きく減らさないことも大切

だと考えるようになりました。

私は怖くなって損切りした

最終的に私は、その個別株を売りました。

損切りです。

「これ以上下がったらどうしよう」

「もう戻らないかもしれない」

そんな不安に耐えられなくなりました。

売った瞬間、少しホッとしたことを覚えています。

でも同時に、

大きな損失が確定しました。

今だから言えることですが、私の一番の問題は、損切りしたこと自体ではなかったと思っています。

問題だったのは、

大きく下落したときにどうするのかを決めないまま、集中投資をしていたことです。

上がることしか考えていませんでした。

下がったときのことを、ほとんど考えていなかったのです。

個別株そのものが悪いわけではない

ここは、はっきり書いておきたいと思います。

私は、

個別株投資が悪いとは思っていません。

企業を分析するのが好きな人。

決算書を読むのが得意な人。

自分なりの売買ルールを持っている人。

大きな値下がりにも冷静に対応できる人。

そういう人にとって、個別株投資は魅力的な選択肢だと思います。

実際に個別株で大きな成果を上げている人もいます。

ただ、私には合いませんでした。

私は個別企業の将来を予測し続けるよりも、

市場全体の成長を信じて、長く積み立てる方が自分に合っている

と気づいたのです。

そこでインデックス投資に出会った

個別株での失敗を経験してから、私は投資について改めて勉強しました。

そして、

長期・積立・分散

という考え方に出会いました。

例えばオルカンなら、世界中の多くの企業に分散投資できます。

S&P500なら、米国を代表する約500社に投資できます。

一つの企業が業績不振になっても、それだけで資産全体が80%下落する可能性は、個別株への集中投資に比べれば大幅に抑えられます。

もちろん、インデックス投資でも暴落はあります。

元本保証でもありません。

しかし私は、

一つの会社の将来に賭けるよりも、

世界経済や多くの企業の成長に投資する方が、安心して続けられる

と感じました。

今はNASDAQ100にも投資している

私は現在、インデックス投資を中心にしています。

その中には、ニッセイNASDAQ100インデックスファンドもあります。

NASDAQ100は、オルカンなどと比べれば値動きが大きく、米国の大型テクノロジー企業への集中度も高い指数です。

そのため、決して「安全な商品」というわけではありません。

それでも私が投資しているのは、AIや半導体をはじめとする米国の成長企業に期待しているからです。

実際、私が投資しているニッセイNASDAQ100は、これまでかなり増えてくれました。

ただし、個別株で失敗した頃との大きな違いがあります。

それは、

一つの企業だけに賭けているわけではないこと。

そして、

大きく下がる可能性も理解したうえで投資していること。

です。

私にとって大切なのは、リスクをゼロにすることではありません。

自分が理解し、納得できるリスクを取ることだと思っています。

私が個別株の失敗から学んだ5つのこと

私が約80%の下落から学んだのは、次の5つです。

  1. 一つの会社に集中しすぎない
  2. 「絶対に上がる」と思わない
  3. 上がることだけでなく、下がったときも考えておく
  4. 感情だけで売買しない
  5. 自分が安心して続けられる投資方法を選ぶ

特に大きかったのは、5番目です。

どれほど高いリターンが期待できても、暴落したときに怖くなって売ってしまうなら、その投資方法は自分には合っていないのかもしれません。

もしあの失敗がなかったら

私は時々考えます。

もし、あの個別株で大きな失敗をしていなかったら、今どうなっていただろう、と。

もしかすると、さらに大きなお金を個別株に投資して、もっと大きな損失を出していたかもしれません。

そう考えると、あの失敗は高い授業料でしたが、決して無駄ではなかったと思います。

投資では、失敗を完全に避けることは難しいものです。

大切なのは、

失敗から何を学び、その後の行動をどう変えるか。

私は個別株の失敗をきっかけに、自分の投資方法を大きく変えました。

そして今は、以前よりもずっと安心して投資を続けられています。

青さんのひとこと

投資を始めた頃の私は、

「大きく儲けたい」

という気持ちが強くありました。

だから、一つの個別株に期待しました。

自分なりに調べて、

「きっと上がる」

と信じていました。

でも、現実は違いました。

約80%の下落。

そして損切り。

当時は、本当に悔しかったです。

でも58歳になった今は、こう思います。

あの失敗があったから、今の自分の投資スタイルがある。

私は個別株投資を否定しません。

ただ、私にはインデックス投資の方が合っていました。

オルカンやNASDAQ100など、自分が納得できる商品を選び、長期で持ち続ける。

相場が上がっても慌てない。

下がっても慌てない。

そして、無理なく続ける。

派手ではありません。

でも私は今、

「大きく儲けること」より、「安心して長く続けられること」の方が大切

だと思っています。

これが、個別株で約80%の下落を経験した私の答えです。

次回予告

青さんの「投資の考え方シリーズ」⑩

58歳になった今、私が投資で一番伝えたいこと

個別株での失敗。

家計の見直し。

長期・積立・分散投資との出会い。

そして50代になった今、投資初心者や家族に本当に伝えたいことは何なのか。

シリーズ最終回として、青さん自身の投資経験を振り返りながらまとめます。

免責事項

本記事は、筆者個人の体験や考えをもとに作成したものであり、特定の金融商品や投資手法を推奨するものではありません。

投資には価格変動リスクがあり、元本割れとなる可能性があります。また、将来の運用成果を保証するものではありません。

記事内の内容は2026年7月時点の情報をもとに作成しています。制度や商品内容は変更される場合がありますので、最新の情報は各金融機関や運用会社の公式サイトでご確認ください。

この記事は、投資初心者の方が「自分で考えるきっかけ」になればという思いで書いています。正解は一つではありません。ご自身に合った資産形成を見つける参考になれば幸いです。

投資判断は、ご自身の目的や資産状況を踏まえたうえで、ご自身の責任と判断でお願いいたします。

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